GiFT monologue-6「コーチングの値段(プライシング)」

コーチングの値段をどうつけるのか。私の前職であり、日本におけるコーチングの草分け的存在であるコーチAでも、その当時、プライシングは大きなチャレンジでした。コーチングの存在を誰も知らない時代に、その価格をどうつけるのか。その基準は、カウンセリングなのか、それともコンサルティングなのか。B to C(個人のポケットマネーを対象にするのか)なのか、B to B(企業のバジェットを対象にするのか)なのかによっても価格はずいぶん違ってきます。

最終的に、コーチAては、B to Bに特化していきました。エグゼクティブに対する1on1コーチングです。そこに課題を抽出するためのステークホールダーへのインタビューを行う。成果や変化を測るために事後インタビューを行う。WEB上での事前・事後リサーチを噛ませる。セッションにおいては独自に開発したキットを使い、回数と内容とメソッドを定型化し、複数のコーチが同じクオリティで組織的にアプローチできるようにする。ブランド化を図るetc。というようにメニューを多様化させ、価格を上げていきました。

しかし、いかに組み合わせを増やしても、本質的な価値は1on1の中での会話にあります。GiFTパートナーズが提供するサービスもB to B領域の、そこのみです。ステークホルダーインタビューも、成果測定もしません。ですから、その価値はクライアントの主観になります。価値が無いと思ったら、すぐにやめて頂いていい。ですから、GiFTパートナーズの主なクライアントは、一切の権限を持つ創業の経営者です。でも、このやり方が正しいかどうかは、よくわかりません。